【海外生活】どのデパートでも入ると安心する現象について考察してみた話

はじめに

 

デンマークで生活する中や、ヨーロッパ中を旅行していた際に、服を買いに行ったり、お土産を見に行ったり、食事をしに行ったりなどで、その都市・街のデパートに入ることがよくありました。

その時にいつも感じるのは、日本で感じたことのある風景や活気がどこのデパートにもあり、その「肌に馴染んだ」雰囲気が、妙に心を落ち着かせてくれるということでした。

今回の記事では、この「馴染み」の雰囲気を形成しているものは何なのかを、1人の建築学生として考察し、まとめたいと思います!

 

「馴染み」の雰囲気を構成している要因

1. その場を形成している人物の目的が明確

 

デパートにいる人物を想定してみると、お店の店員さん訪れた買い物客に分けることができます。

 

お店の店員さんは、そのお店・商品に興味がある人、購入してくれそうな人に対してサービスを提供するために、店員さんとしてそこにいます。

海外のデパートを訪れた僕のような外国人観光客に対しても一生懸命、その商品の良さ、購入の手続きをサポートしてくれます。

→ 店員さんは、商品を売るという目的がある。

 

訪れた買い物客は、目的のお店で何かを購入することを目的としていますし、休日は家族連れの買い物客が多く、どの家族も楽しそうにデパートを歩いています。

デパートでの買い物客は、何かを購入する目的と、その場で楽しく時間を過ごすという目的を持っています。(デパートに殺伐とした雰囲気は感じられません。)

→ デパートに訪れる人は、商品を購入する目的と楽しく時間を過ごす目的がある。

 


 

このように、デパートという場所を形成している人物の目的が明確であること、店員さんとお客さん以外に、何か別の目的を持っている人がいないという共通理解が、デパートでの安心感を与えている要因なのではないかと思います。

 

2. 似通った建築空間

 

どの国のデパートにも共通する建築空間として、

  • 「全ての階を貫く大きな吹き抜け」
  • 「階同士を結ぶエスカレーターの配置」
  • 「大きな天窓から降り注ぐ光」
  • 「人が行き交う通りとそれに直交するお店の配置」

があげられると思います。

 

「全ての階を貫く大きな吹き抜け空間に、天窓からの光がデパート全体を明るく照らし、その吹き抜けを結ぶように配置されたエスカレーター(上に登る人と下に降りる人が同時に見える。)」という、典型的な吹き抜け空間。

そして、「お店以外の、人が行き交う通りには軸があり、その軸に直交するように配置されたお店」というお店とお客さんの配置の関係性。

が、どの国のデパートにも似通った建築空間としてあるのではないでしょうか。

 

3. 似通ったプログラム構成

 

デパートの各フロアごとの特徴を考えてみると、

  • 地下階にはスーパーマーケット
  • 地上階には、化粧品ブランドのショップ
  • 吹き抜けの付近に、休憩所としてのベンチやテーブル(場合によっては噴水)とステージ
  • 最上階には、フードコート

というような、フロアごとに配置されているものに特徴があります。

 

化粧品ブランドのショップは、化粧品の匂いが強いので、風通しの良い地上階にあること。(人の出入りが激しいので外の空気との入れ替えがしやすい。)

 

また、最上階のフードコートは、その活気を、吹き抜けを通してデパート全体に与えているのではないかと思います。

 

そして、地下階のスーパーマーケットに関しては、デパート全体で最も商品の品揃え(入れ替わり)が変化することから、地下階に設けられた駐車場から商品の出し入れを頻繁に行うためという理由なのではないのでしょうか。

 

吹き抜け付近のベンチやテーブル、ステージなどは、スカレーターで移動している人に向けたアピールや、デパート内で最も広く床面積が取れる場所が吹き抜け付近といった理由が考えられます。

 

4. 似通ったお店のラインナップ

 

日本でも見たことのあるお店・ブランドが、海外のデパートにも必ずあります。これは大都市のデパートはテナント料も高いので、同じようなお店やブランドしかデパートに出店することができないという、どの国でも共通の要因が考えられます。

ファストファッションブランド、高級ブランド、大規模な専門店など、どこの国のどのデパートに行っても、お店のラインナップはほぼ同じです。

 

まとめ

 

どこのデパートに立ち寄っても感じることのできる、「肌に馴染んだ」雰囲気の正体が何なのかを、建築学生としての視点と考察を交えながらまとめてみました。

結論としては、どの国のどのデパートにも同じような雰囲気を与える要素が存在し、それが典型的なデパートのイメージを形成しているので、どのデパートに行ったとしても「馴染み」の雰囲気を感じることができ、安心したり落ち着くといった印象を受けるのだと思います。

 

おしお

海外旅行では、「とりあえずデパート」という習慣ができてしまいました。着いたらとりあえず。時間があったらとりあえず。Wifiもあるしトイレもあるし、フードコートもコーヒー屋さんもあるし、雰囲気も日本と変わらないのでデパートに行くことが大好きです。

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おしお

現在、デンマーク留学中の、建築を学んでいる大学院生(意匠系)。 都内ではピストバイクを使って移動しているので、デンマークの都市計画(自転車政策)について関心を持っています。 このブログでは、トビタテ!留学JAPAN,デンマーク留学,フォルケホイスコーレ,建築,国内・海外旅行,ピストバイクに関する情報をみなさんに共有します!