【勝手に】都市・建築を学ぶ人のための必読書リスト【52選】

目次

はじめに

建築学生の勉強方法としては、与えられた課題をこなす。旅行に行って実際にその建築を見る。空間を体験する。デッサンやスケッチをする。建築家の作品集を眺める。読書をする。といった方法が一般的なのではないでしょうか。

 

大学院に入学し、研究室の教授から、「大学院生が人生で最も本を読める時期(時間的にも、学問的にも)だから、できるだけたくさんの本を読みなさい。」と言われました。

 

本を読みなさいと言われても、建築を学ぶ学生として、どのような本を読んだらいいのか?

 

様々な大学の研究室の必読書リストや、ネットでの情報、建築家の意見などを参考にしつつ、必読書だと思うものを勝手にまとめました。

そして、その本の大体のイメージを(知っている限りですが)まとめてみました。

 

【プレボ】建築学生が知っていると便利なサイトまとめ【添景】

11月 19, 2018

 

※僕が勝手に選考した必読書リストなので、これが入ってないのはおかしい!という意見があるかもしれません、ご了承ください。

※所属している研究室の色も出てしまうかもしれません。なるべく一般的なリストになるように努めたので、ご了承ください。

※掲載順に特に意図はありません。

【勝手に】必読書リスト【52選】

1. 二〇世紀の現代建築を検証する 磯崎新 鈴木博之 (現代建築論)

 

この本は、建築家の磯崎新と建築史家の鈴木博之による、20世紀の建築の潮流について、二人の対談形式で進んでいきます。20世紀の現代建築の流れを軽く追いたい人にはおススメです。

2. 建築の解体 磯崎新 (ポスト・モダニズムへの先駆け論)

 

一般的に、1968年はモダニズム建築が終わった年だと言われています。

1968年を一区切りにして、建築が変化したことを書いている本や文章も多いです。
「建築の解体」もその一つで、1968年前後の世界の建築界で起きていることを、磯崎が現場で見て感じたことを文章にしています。ハンス・ホラインやアーキグラム、スーパースタジオ、セドリック・プライスなどがレポートされています。
この時代に建築を学んでいた人たちにとっては、とても鮮烈インパクトを与えた本であったようです。

3. 空間へ―根源へと遡行する思考 磯崎新 (論文集)

 

「空間へ」は磯崎が書いた論考を集めた、初めての著作です。

有名な「都市破壊業KK」(1962)の文章が載っています。その後の1970年の大阪万博での経験を経て、都市からの撤退を宣言します。

4. 現代都市理論講義 今村創平 (近代都市論集)

 

建築・都市を学びたい!っていう人には、僕が最初に勧めている本で、産業革命以降の都市・建築論の流れがまとまっています。文章も良いリズムで区切られているので、読みづらさも感じませんし、読了後は、都市・建築の知識がついた感覚を得られます。

 

5. 現代建築史 ケネス・フランプトン (現代建築考察)

 

6. ポスト・モダニズムの建築言語 チャールズ・ジェンクス (ポスト・モダニズム始論)

 

「ポスト・モダニズム」という言葉が最初に使われた本。

 

7. 都市のイメージ ケヴィン・リンチ (都市記述方法論)

 

人々は都市をどのように知覚し、認識しているのか。そしてその記述の方法も記されています。5種類の記号で都市を記述します。必ず読んでおきたい名著。

8. 都市と建築のパブリックスペース ヘルマン・ヘルツベルハー (オランダ構造主義)

 

9. 明日の田園都市 エベネザー・ハワード (近代都市計画論)

 

産業革命以降の、都市居住者の増加によって悪化した都市状況を改善するために、田園都市論を唱えたE・ハワードによる著書。東京の「田園都市線」はこの理念から来ています。

10. コラージュ・シティ コーリン・ロウ (近代都市批判)

 

読んでおくべき名著。

 

11. ラスベガス ロバート・ヴェンチューリ (ラスベガス観察論)

 

自動車のための街、ラスベガスの都市・建築を調査し、記述した本。

12. 建築の多様性と対立性 ロバート・ヴェンチューリ (近代都市計画論)

 

読んでおくべき名著。

13. 第一機械時代の理論とデザイン レイナー・バンハム (近代工業・建築論)

 

近代建築の前段階を記述した本。読んでおくべき名著。

14. 空間・時間・建築 ジークフリート・ギーディオン (近代建築考察)

 

読んでおくべき名著。

古本で買うと、2巻に分かれているのでそちらの方が良いかも。

15. 現代建築入門 ケネス・フランプトン (追加・現代建築考察)

 

フランプトンが「現代建築史」を出した後に、追加で出した文章をまとめた本。

現代建築史よりは薄いので、持ち運びやすいし読みやすい。

16. 建築家なしの建築 バーナード・ルドルフスキー (ヴァナキュラー建築論)

 

読んでおくべき名著。

17. 人間のための街路 バーナード・ルドルフスキー

 

読んでおくべき名著。

18. 錯乱のニューヨーク レム・コールハース (資本主義都市批判)

 

読んでおくべき名著。

19. アメリカ大都市の死と生 ジェイン・ジェイコブス (アメリカ都市批判)

 

読んでおくべき名著。

20. テクトニックカルチャー ケネス・フランプトン (建築結構論)

 

「テクトニック=結構」と訳される、フランプトンの文章。院生になってから読むと面白いと思います。ただ、絶版本で中古だとプレミアがついているので、定価に近い値段で売られていたら買ってしまいましょう。

21. パタン・ランゲージ クリストファー・アレグザンダー (設計論)

 

日本だと盈進学園という学校を設計しています。「建築の解体」で取り上げられている建築家の一人です。

22. マニエリスムと近代建築 コーリン・ロウ (時代比較論)

 

23. 形の合成に関するノート/都市はツリーではない クリストファー・アレグザンダー (都市計画論)

 

24. S,M,L,XL+: 現代都市をめぐるエッセイ レム・コールハース (現代都市批評)

 

レム・コールハースの「S,M,L,XL」を日本語に訳して、文庫本サイズにした本。

読んでおくべき名著。

25. コモナリティーズ アトリエ・ワン (現代都市観察論)

 

26. 街並みの美学 芦原義信 (現代日本都市比較論)

 

読んでおくべき名著。

27. 都市の建築 アルド・ロッシ (前近代都市論)

 

読んでおくべき名著。絶版になっていて、手に入りにくい。

28. 東京の空間人類学 陣内秀信 (現代東京成立論)

 

読んでおくべき名著。東京に住まうあなたこそ読むべき。

29. 生きられた家 多木浩二

 

30. 実存・空間・建築 ノルベルグ・シュルツ (建築論)

 

31. 資本主義の終焉と歴史の危機 水野和夫 (資本主義批評)

 

ベストセラー本。ブックオフだと108円で大量に売っている。

32. 隠喩としての建築 柄谷行人

 

33. 社会的共通資本 宇沢弘文 (現代社会批評)

 

34. かくれた次元 エドワード・ホール (動物的人間考察)

 

35. 日本の都市空間 都市デザイン研究体 (近現代日本都市論)

 

日本ならではの都市論とは?について最初に書かれた本。編集メンバーが豪華。

36. 漂うモダニズム 槇文彦 (都市・建築論)

 

読んでおくべき名著。

37. 見えがくれする都市 槇文彦 (都市・建築論)

 

38. 装飾と犯罪 アドルフ・ロース (近代建築批評)

 

「装飾は罪悪」という名言を残した、アドルフ・ロースは死ぬ直前に自分の建築資料(図面)を全て破棄してしまったので、近年まであまり研究が進んでいませんでした。

しかしここ最近、建築雑誌「a+u」で2号連続で特集が組まれるなど、いま再注目を浴びている建築家です。

 

 

39. 代謝建築論 か・かた・かたち 菊竹清訓 (建築論・建築実践論)

 

40. 監獄の誕生 ミシェル・フーコー

 

41. 空間の生産 アンリ・ルフェーブル

 

絶版本。定価に近い値段で売られていたら、買っておくべし。

42. 神殿か獄舎か 長谷川尭 (大正建築論)

 

43. 野生の思考 レヴィ・ストロース (構造主義)

 

読んでおくべき名著。

44. 悲しき熱帯 レヴィ・ストロース (構造主義)

 

45. ゲンロン0 観光客の哲学 東浩紀 (現代哲学)

 

46. プロジェクト・ジャパン レム・コールハース (近現代日本建築・都市論)

 

日本の建築運動であるメタボリズムに関して、これほどの資料とメタボリストたちへのインタビューがまとまった本はないと思う。

47. 空間の詩学 ガストン・バシュラール

 

48. 続・街並みの美学 芦原義信 (現代日本都市比較論)

 

文庫本はプレミアが付いていてかなり高いので、古本で古い版の方を買いましょう。

 

49. 隠れた秩序 芦原義信 (現代日本都市比較論)

 

50. 住宅論 篠原一男 (建築論)

 

読んでおくべき名著。

51. 建築をめざして ル・コルビュジエ (初学書)

 

読んでおくべき名著。建築学科に入って最初に読まされた本。

52. 小さな風景からの学び 乾久美子 (現代日本都市観察論)

 

 

人それぞれに好き嫌いがあるので一概にはなんとも言えないのですが、僕の意見としては、古本で買って、線もゴリゴリに引いて、メモも書きまくって、考えたこともそこに書いて、本を読みこなすことをおススメします。

 

紹介した本は、新品で買うとそれなりに高いので、線も引きたくないしずっと綺麗に読みたいという気持ちができてしまいます。

 

線も引いてメモもあって、読んでる時に考えていたことが書いてある古本と、何も書いていない新品そのものの本、どちらがあなたにとって価値のある本でしょうか?

 

せっかく同じ情報にお金を出すのなら、安価に手に入れて、美味しいものでも食べた方がいいと僕は考えているので、古本で本を買うことをおススメします。

 

(1年以内に出た新しい本は、古本でもまだ出回っていないことが多いので、僕は新品で買っています。)

 

じゃあどこで買うのか…?

ここらへんをチェックしてみると定価よりも安く手に入ることが多いです。

まとめ

 

今回は、建築学生にとって必読書と言われている書籍をまとめてみました。

どの本を読もうか迷ったら、このリストに載っている本を読むことをおススメします。

そして、本はぜひとも古本で買って、読みこなしてください。それがあなたの貴重な財産になります。

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おしお

現在、デンマーク留学中の、建築を学んでいる大学院生(意匠系)。 都内ではピストバイクを使って移動しているので、デンマークの都市計画(自転車政策)について関心を持っています。 このブログでは、トビタテ!留学JAPAN,デンマーク留学,フォルケホイスコーレ,建築,国内・海外旅行,ピストバイクに関する情報をみなさんに共有します!